パノラマ島綺譚 (BEAM COMIX)

7 月 21st, 2010 by admin

パノラマ島綺譚 (BEAM COMIX)

江戸川 乱歩

パノラマ島綺譚 (BEAM COMIX)

定価: ¥ 1,029

販売価格: ¥ 1,029

人気ランキング:

おすすめ度:
発売日: 2008-02-25

発売元: エンターブレイン

発送可能時期: 在庫あり。

原作のビジュアル化に初めて成功
江戸川乱歩の代表作でありながら、ビジュアル化は不可能な作品であると思っていたが、ついに丸尾末広によって成功した。過去にTVドラマ等によってビジュアル化が試みられているが、あのパノラマ島での幻想的なシーンは描ききれておらず、かろうじてラジオドラマでその世界を想像させるにとどまっていた。



今回、この本で丸尾は原作の雰囲気を十分にそしゃくして、その独特の退廃とエロス、当時の時代性を描ききり、空想世界を現実のものとした。漫画が到達したある種金字塔とも評される作品。

漫画という究極の至芸
日頃、ほとんど漫画を読むことはないのだが、何しろ江戸川乱歩の「パノラマ島綺譚」となれば、買わないわけにはいかないだろう、と・・・。巨万の富を得て夢を実現しようとする男は、さながらミルハウザーの「マーティンドレクスラーの夢」を思わせる。というよりも、この手の物語を描かせたら現代最高峰の技量を誇るミルハウザーにこそ、この作品を贈りたい。かつて日本には、これほどの夢想を有する作家がいたのだと、そして現在、それをビジュアルとして描ききる漫画家がいるのだと。

 様々な芸術作品に対するオマージュとも呼べる要素も盛り込まれている。オフィーリア、ヒエロニムス・ボスの絵画・・・ブルトンが生きていたのなら、「魔術的芸術」にも紹介されたであろう傑作。

まさに漫画という手法を用いた究極の至芸。星5つでは足りないぐらいだ。

大乱歩の迷宮世界に遊ぶ至福のひとときを堪能
 大正から昭和初頭にかけての浪漫風景。パノラマの景色が誘う不思議な懐かしさ。そして、作家のユートピア願望が自由奔放、縦横無尽に展開される解放感。こうした妙味が混然一体となった怪奇・幻想小説の逸品に、丸尾末広が絵を付けたもの。絢爛たるイラストをちりばめてゆく漫画の趣が、原作の雰囲気とよく溶け合っていて、魅せられましたねぇ。



 とりわけ、本書の中盤から後半にかけて。桃源郷への男の夢と憧れが、パノラマ島の人工楽園の色々な風物として結実していく、その辺りの絵的な表現が見事! ガラスのトンネルから眺める海底風景の幻想。中国の仙境の世界にも通じる大渓谷、大階段、大庭園の魔法。まさに、<我々の日常から乖離した別世界が 目も遥かにうち続く>光景の壮大さ、不可思議さ、懐かしさに、わくわくさせられました。



 夜空を美しく彩るフィナーレまで、本書の冒頭に掲げられた乱歩の、<現世(うつしよ)は夢 夜の夢こそ真実(まこと)>の言葉が妖しく、豊かに息づいている一冊。


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きてれつ箱 (Nanaブックス)

7 月 21st, 2010 by admin

きてれつ箱 (Nanaブックス)

伊藤文人

きてれつ箱 (Nanaブックス)

定価: ¥ 1,050

販売価格: ¥ 1,050

人気ランキング: 7109位

おすすめ度:
発売日: 2009-06-26

発売元: ナナ・コーポレート・コミュニケーション

発送可能時期: 通常6~12日以内に発送

スッキリ!に出てました!
こないだテレビ番組の「スッキリ!」を見ていたら、テリー伊藤がハイテンションで

説明している本があって、気になって買いました!



最後のページに付いている「きてれつキューブ」がかなりお勧めです。

3面のサイコロが立体的に見える!という不思議なキューブです。

友人のプレゼントや人を驚かせたいときに使えますよ。

雨の日曜日の夕方に見る本
カラフルなページをじーっと見つめていると違う景色が見えてきます。1度その眼でみてしまうともう元の絵は見えてこない。思い込みでひとつの見方しかできない自分を感じます。もっと違う捉え方が出来たら、生活も変わってくるのだろうなあと、思いを巡らしました。いろんな方法の仕掛け絵があるので、飽きずに楽しめます。病院などのお見舞いにお勧めします。明るくなりますよ。


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ひぐらしのなく頃に 心癒し編 (角川コミックス・エース 229-1)

7 月 21st, 2010 by admin

ひぐらしのなく頃に 心癒し編 (角川コミックス・エース 229-1)

影崎 由那

ひぐらしのなく頃に 心癒し編 (角川コミックス・エース 229-1)

定価: ¥ 609

販売価格: ¥ 609

人気ランキング:

おすすめ度:
発売日: 2009-03-26

発売元: 角川グループパブリッシング

発送可能時期: 在庫あり。

惨劇を望む人向きではありませんが・・ありです!
こういう後日のハッピーエンドを読みたかった人間なので、

凄く良かったです!

羽入の行動は理解できましたよ。

作者の寄せ書きを読むと確かにこうする必要があったんだろうなと思うし、

羽入の自分は行けないけれど、梨花の成長を願って東京へ行かせたい気持ちが伝わりました!

個人的には満点の出来ですね。

酷評する人の意見も理解できますが、惨劇が無くても人の成長はありますし、ひぐらしだと思います!

僕はおすすめしますよ!

残念です。
原作、アニメ、コミック等全て読みましたが、ちょっとこの作品は残念です。

面白いとは思う部分もありましたが、なんかこの作品はひぐらしではないです。

同人誌かと思いました。キャラがみんな違いすぎです。語ばなし編みたいな感じです。

絵もいまいちでした。ひぐらしをとても敬愛しているので余計残念に思ったのかもしれませんんで、好きな人はすきかもしれませんが。



後日談ですね
自分のようにひぐらしをほとんど全て把握してる人間には興味深いエピソード。

「ひぐらしのなく頃に礼」の賽殺し編でやったテーマを、羽入が真っ当(?)な形で梨花に伝えようとした話だと思います。

二つのエピソードは時系列的にも同じですし、いわば表と裏の関係なのでしょう。



と、このように思って読むと個人的には充分満足なのですが、祭囃し編の終わりまで知ってない人とか、惨劇を交えた刺激的な内容を期待してる人だと楽しめないでしょうね。

本編を全て把握して、梨花の独り立ちの重要性を知ってから読むべきものかと。


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ぼくと1ルピーの神様 (ランダムハウス講談社文庫)

7 月 21st, 2010 by admin

ぼくと1ルピーの神様 (ランダムハウス講談社文庫)

ヴィカス スワラップ

ぼくと1ルピーの神様 (ランダムハウス講談社文庫)

定価: ¥ 840

販売価格: ¥ 840

人気ランキング: 7331位

おすすめ度:
発売日: 2009-02-20

発売元: ランダムハウス講談社

発送可能時期: 在庫あり。

映画も原作も面白いのは初めて
言わずと知れた、映画「スラムドッグ$ミリオネア」の原作本。



普通、映画を見てから原作を読んでみたらなんかイマイチだったり、その逆もしかり。初めに見た方のイメージが強烈にすり込まれることの作用で、いざ原作を読んでみたら肩透かしというのは、ある意味当たり前の反応だ。



私も大ヒットしている映画を見て感激し、原作に手を出したクチ。上記のような反応はある程度理解した上でこの原作を読み始めたのだが・・・。いやこれは映画と同等、いや、それ以上に素晴らしい。同じ物語が2本立てで面白いというのは生まれて初めての体験だ。



ミリオネア形式のクイズ番組に出演したスラム出身の主人公が、その奇異な人生経験をもとに次々と正解を重ねていくという話の土台は共通している。だが、そこから先は映画と小説、全く違う物語。客観進行の映画に対し小説は主人公の語り形式で進められ、より主人公に寄り添える構成になっている。生い立ちも異なる。何より、主人公の名前すら映画と小説は違う。まったくのパラレルワールドだ。



あの素晴らしい映画を見た人にこそ、この小説を読んでほしい。

映画とは違った結末
タイトルでネタバレしてしまいますが、原作はやはり映画と違いました。

僕は映画を見てから原作を読んだのですが、原作の方が圧倒的なおもしろさでした。

おそらく、原作を読んでから映画を見たら少しばかり退屈だったかもしれません。それだけ原作が優れています。

映画の場合はなんとなく先が読めるのですが、原作の場合は伏線の張り方が秀逸ですし、きちんと回収してくれるのが良いです。どこぞのマンガ家は伏線を張りまくったあげくに回収しないですから。



今度は同じ作者のsix suspectsを読んでみます。

Six Suspects

おもしろかったです
映画「スラムドッグ$ミリオネア」がとても面白かったので、原作本も読んでみました

映画とは内容がかなり違いますが、原作には原作の良さがあり面白かったです

あっという間に読み終えてしまいました


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斜陽 (新潮文庫)

7 月 21st, 2010 by admin

斜陽 (新潮文庫)

太宰 治

斜陽 (新潮文庫)

定価: ¥ 340

販売価格: ¥ 340

人気ランキング: 4654位

おすすめ度:
発売日: 1950-11

発売元: 新潮社

発送可能時期: 在庫あり。

滅びゆくその美しさ
 姉と弟が実の母親を最後の貴婦人と称する食事のシーンから引き込まれること間違いなし。没落貴族が財産を食い潰しながら生き方を見出せないそれぞれの葛藤が丁寧に描き出される。蛇をはじめ次の展開を暗示する仕掛けが無理なく散りばめられており感心すること然り。全体の構成も素晴らしいし、なにより文章自体もよく練られていて、ワープロでは出せない味が手書きにはあるんじゃないかと感じる。



 太宰治という名前は知っていてもその作品を読んだことがない人には是非お薦めしたい。名のある小説家のハッタリではないプロの凄みを味わえるはず。

滅びの美学を見失った時代に
平成二十一年に「斜陽」を再読する意味を考えながら頁を繰った。



 昭和二十二年に発表された「斜陽」は美しい滅びの話である。主要登場人物四名中、主人公の「かず子」以外の三名は自分が滅びゆく運命であることを自覚し 覚悟した上で死に向かう。その「覚悟」の気高さが甘美さを醸し出す。過度の甘さがあるとしたら それは太宰自身が志向し 嗜好した「滅びへの憧れ」の為だ。



 振り返って現在はどうか。



 戦後の日本が生んだ「一億総中流」という時代が終わりつつある現在だ。気が付くと格差と貧困問題が日本を覆う。「一億総中流」という幻想が終末を迎えている。しかし その現在に「斜陽」のような「甘美さ」はない。



何かが滅びつつあるのかもしれないが 僕らがそれに気がつけていない。気づけぬ滅びを「自覚」し「覚悟」することは不可能だ。従い「滅びの美学」すら生まれていない。

それほど迄に 僕らは自らを見失っているのではないだろうか。



それが読後感だった。



「滅びる」の定義
「滅びる」とは、こういうことだ。そんな太宰治の叫びが聞こえる。



戦後、生活力のない貴族たちは、斜陽に例えられるように、落ちていったのだろう。その落下はあまりにも速く、そのスピードに対して、彼らはあまりにも無力だった。



作者自身、富豪の子供として生まれたが、反体制運動に参加し、自殺未遂を起こすなど、落ちていった経験がある。主人公のかず子、その母と弟の3人は作者の一部をどこかに備えた分身なのだろう。



この「斜陽」という作品、学生の頃から、何度も読んだことがある。今回の読書で新たな発見は、かず子の愛に対する執着心だ。滅びる者たちの力一杯の抵抗は愛にすがりつくことなのだろうか。



かず子の「戦闘、開始」と言う強い言葉が印象に残った。


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