8 月
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リテラポプリ37号・特集「北大は言語で世界と向き合う」
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『リテラポプリ』37号の特集は、「北大は言語で世界と向き合う」です。
言語にまつわる研究や教育の最前線をCoSTEPの受講生・修了生・スタッフが取材し、特集記事に構成しています。
特集記事は以下の通りです。
それぞれの記事のPDFファイルと、関連するブログ記事へのリンクがありますので、ぜひご覧下さい。
- 言語こそ貴重な文化遺産 文学研究科 津曲 敏郎 [PDFファイル] [関連ブログ記事]
- 君の意欲が英語を伸ばす メディア・コミュニケーション研究院 河合 靖・河合 剛 [PDFファイル] [関連ブログ記事]
- 文化と社会のなかで変容する言語 スラブ研究センター 野町 素己 [PDFファイル] [関連ブログ記事]
- 「知能としての言語」に挑む 情報科学研究科 荒木 健治 [PDFファイル] [関連ブログ記事]
- アイヌ語復興のために 文学研究科 佐藤知巳 [PDFファイル] [関連ブログ記事]
- 英会話学習システムGlexaPhone CoSTEP受講生が体験する [PDFファイル] [関連ブログ記事]
- 絵本で学ぶロシア語 文学研究科 望月恒子 [PDFファイル] [関連ブログ記事]
- 「環境」を通して言語を学ぶ 留学生センター 柳町智治 [PDFファイル] [関連ブログ記事]
- 北大で学べる!関西「語」講座 留学生センター 山下好孝 [PDFファイル] [関連ブログ記事]
また、リテラポプリ37号全文のPDFファイルは、以下のリンクからご覧下さい。
http://www.hokudai.ac.jp/bureau/populi/edition37/index.html
8 月
7
山下好孝さん「北大で学べる! 関西『語』講座」
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全国の大学を見渡してもまれな関西「語」講座を手がける山下さん。まずは、自身の著書『関西弁講義』(講談社選書メチエ)をご紹介いただきました。
本の紹介文には、「中国語のように音調を有し、スペイン語のように母音が優勢な言語=関西弁。独自の体系を持つ関西弁の音韻、文法、語彙を名物教師が本格的かつ面白く教えまっせ! 」とあります。言うまでもなく、講座ではこの本に書かれているような内容を実際に学ぶことができるわけです。
記事本文でも紹介されている、マサチューセッツ工科大学(MIT)の関西弁サイトは、「京都大学など関西圏の大学や研究所などに入ったMITからの留学生が、習った標準語とあまりにも異なる関西弁に戸惑うことが多かったことから開設された」(山下さん)ものだそうです。
授業を取材した時に、何人かの受講生から感想をいただきました。記事本文に取り上げられなかった声をいくつか。
札幌出身の高嶋恭平さんは「趣味で小説を書いている。登場人物の関西語の台詞に不安があったので受講した」。神戸出身ということから授業のTA(ティーチング・アシスタント)を務める木村友樹さん(医学部保健学科)は「どうやって関西語を教えるかに興味がある。理論なんて考えたことなかったから」。香港から来た孫家俊(ソン・カシュン)さんは、「広東語には複雑な声調がある。日本語の標準語より関西語に近いかも」とお国の言語を分析してくれました。
8 月
7
望月恒子さん「絵本で学ぶロシア語」
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文学研究科長の望月さんが紹介してくれたロシアの絵本に出てくるキャラクター「チェブラーシカ」(日本語の公式サイトはこちら)について、少し補足しておきましょう。
チェブラーシカは、ロシアの児童文学作家エドゥアルド・ウペンスキーが1967年に発表した絵本に初めて登場。もともとは、同じ絵本に出てくる「ワニのゲーナ」が主人公だったようですが、いつの間にかチェブラーシカのほうに人気が集まり、ロシアでは知らない人はいない程の人気者となりました。
絵本がシリーズ化されるとともに、短編の人形アニメーション映画としても制作され、2001年にこれが日本国内でも公開されると若い女性などに高い支持を得ました。望月さんが言う通り、原語でチェブラーシカを読む授業に多数の受講者が集まったのもうなずけます。記事本文でも望月さんが「商業主義に毒されていない独特の魅力がある」と語る、ロシアの絵本。ネット上でも、その魅力を伝えるサイトがいくつか(たとえば、こちら)あります。外国語にふれる入り口として、絵本を手にとってみてはいかがでしょう。
8 月
7
佐藤知己さん「アイヌ語復興のために」
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佐藤さんの履歴と業績などが載っているサイト。また、文学研究科のウェブサイトにも佐藤さんの紹介があります。
佐藤さんが昨年出版された本について、インタビューのときに以下のように話してくださいました。
「アイヌ語には標準語がなく、文法書を作りにくく、教育が難しいのですが、昨年『アイヌ語文法の基礎』(大学書林)を出版しました。それは千歳方言の話者の白沢ナベさんからの聞き取り調査に基づいています。1989年から1993年まで足掛け5年間聞きとり調査し、それをずっと研究していました。白沢さん自身、なんとか後世に残していきたいという意識の強い人で、協力してくれたのです。」
佐藤さんが挙げてくださったおすすめの本を紹介します。まず、知里幸恵『アイヌ神謡集』(岩波文庫)。佐藤さんが高校生時代にとても感銘を受けたそうです。それから、幸恵の弟、真志保が書いた『アイヌ語入門』。アイヌ語の古典的教科書です。佐藤さんはやはり高校時代、図書室でこの本を見つけたそうですが、当時はパラパラめくっただけで、通り過ぎてしまったそうです。でも佐藤さんがアイヌ語研究者となってからは、折に触れて参照し、研究への刺激を受けているのだそうです。ちなみに、知里真志保は生前、北大文学部で教壇に立っていました。
8 月
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野町素己さん「文化と社会のなかで変容する言語」
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スラブ研究センターの野町さんが北大に着任したときの紹介記事(「スラブ研究センターニュース」2008年春号No.113より)。野町さんは、「スラブ研究センターニュース」2008年夏号No.114の「エッセイ」に、「スラブと私を結ぶ運命の1 冊」という題で、ミルカ・イビッチの本との出会いと不思議な縁について話しています。同じく「スラブ研究センターニュース」2009年春号No.117の「エッセイ」には、「ロムアルド・フシチャ教授をお迎えして」という記事も書いています。また、文学研究科歴史地域文化学専攻スラブ社会文化論講座の協力教員としての紹介もあります。
野町さんから、おすすめの本に関して以下のメッセージをいただきました。
「最新の研究だけではなく、古典と呼ばれる名著にも多く触れることが大事です。スラブ語学を研究する場合でも、スラブ語だけではなく、言語のことを一般的に学ぶ方がいいでしょう。例えば、ソシュールの『一般言語学講義』(東大出版会)、ブルームフィールドの『言語』(大修館書店)、サピア『言語―ことばの研究序説』(岩波文庫)がおすすめ。また、言語の研究史を知ることも重要です。イビッチ『言語学の流れ』(みすず書房)は東欧・ロシアも含めた言語学史について幅広く学べます。スラブ語学研究で影響を受けたのは、『ロマーン・ヤーコブソン選集』。ロシア語やその他のスラブ語を題材とすることが多く、その緻密な分析、説得力のある議論、そして何よりも時に学問分野を超える視野の広さは、誰もが実践できるわけではありませんが、一つの理想です。スラブ諸語の比較研究では、イサチェンコ『スロバキア語と比較したロシア語の文法構造』(邦訳なし)。これも古典ですが、スラブ語の比較の意味と手法を明快に示した名著です。また、イビッチ『セルビア・クロアチア語の具格の意味とその発達』(邦訳なし)にも大きな影響を受けました。」
8 月
7
津曲敏郎さん「言語こそ貴重な文化遺産」
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津曲さんの文学研究科ウェブページにおける紹介。また、所属の北方文化論講座民族言語学研究室のホームページでも紹介されています。こちらから津曲さんの研究室の様子がわかります。そのページには、「主要編著書」「履歴と研究活動」へのリンクもあります。ツングース諸語についてですが、"at home"社の教授対談シリーズ「こだわりアカデミー」に津曲さんの研究活動が紹介されています。
津曲さんおすすめの本を紹介します。まず、『日本語の起源』(大野晋、岩波新書)。津曲さんは、北大1年生のときにこの本の旧版を読んで、影響を受けたそうです。それから、『北のことばフィールド・ノート』(津曲敏郎編、北大出版会)。これは、北方少数民族の言語のフィールドワーク調査に基づくエッセー集。言語と民族への視野を広げてほしいとのことです。
現在の研究に関連して影響を受けた本としては、『デルスウ・ウザーラ:沿海州探検行』(アルセーニエフ著/長谷川四郎訳、平凡社東洋文庫)。この本について、津曲さんから以下のメッセージをいただきました。
「極東の探検家であった著者の実体験に基づく、ツングースの猟師が主役の作品。黒澤映画でも有名です。先住民の知恵と文明の愚かさ、豊かな自然を蝕む開発といった今日的な問題を静かに問いかけています。先住民の言語と文化が失われつつある今、改めてじっくり読み、観たい作品ですね。」
8 月
7
荒木健治さん「『知能としての言語』に挑む」
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荒木さんの「言語メディア学研究室」が開設したウェブサイトでは、研究室の活動を分野ごとに紹介しており、「漫才をするロボット」などの楽しそうな研究内容を動画で見ることもできます(まだ、リニューアルされたばかりなので、サイトの一部は工事中です)。
また、荒木さん自身のウェブページには、ことばを覚えて成長していくコンピュータの開発を目指す研究の目的や経緯がコンパクトにまとめられています。
コンピュータと言語に関わる研究をより深く知りたい人には、荒木さんの著書『自然言語処理ことはじめ』(森北出版)がおすすめです。もともと自然言語処理に関する教科書として執筆されただけに、研究を始める上で必要な基礎的知識が一通り得られるほか、参考文献の一覧も便利です。
このほかに、荒木さんからはおすすめの本として、『ことばの学習のパラドックス』(今井むつみ・著、共立出版・刊)と『チンパンジーの心』(松沢哲郎・著、岩波現代文庫・刊)をあげていただきました。前者は、幼児がことばを覚えていく「言語獲得」の過程に関する研究の記録。後者は、「ことばを覚えたチンパンジー」として有名なアイの研究で知られる松沢さんの著書です。
8 月
7
河合靖さん・河合剛さん 「君の意欲が英語を伸ばす」
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河合靖さんの研究内容の一部について紹介されている北海道大学内のサイト。
靖さんが皆さんにおすすめする本は、『外国語の効果的な学び方』(ジョーン ルービン, アイリーン トンプスン・著 西嶋久雄・訳 大修館書店・刊)。外国語のさまざまな学習法が掲載されています。この中から、自分に合っていると思う学習法を探すことができます。
それに、こんな本もあります。『外国語はなぜなかなか身につかないか』(エレン ビアリストク、ケンジ ハクタ・著 重野 純・訳 新曜社・刊)。脳・言語・心・自己・文化の五つの視点から、「外国語を学ぶ」という複雑な営みの姿を明らかにしています。言語の学びの仕組みに関心がある方におすすめの本です。
写真は、本文でも紹介した、靖さんのご両親が用意しておいてくれていた英会話の学習教材『田崎英会話』です。本棚に大切にしまわれていました。靖さんにとっての宝物なのだと思います。

河合剛さんの経歴、研究内容を自身で紹介しているサイト。サイトに掲載された写真には、いろいろなことに挑戦する剛さんの姿が収められています。リテラポプリ本文からも、チャレンジ精神旺盛な剛さんをイメージしていただけたことと思います。
高校生の皆さんにおすすめする本を紹介していただきました。“The Craft of Research” (Wayne Booth・著 University of Chicago Press刊)。英語で書かれている本ですが、読み手を引き付ける論文をどのようにして書くのか、さらには研究とは何なのか、などについて書かれています。「高校時代にぜひ読んでほしい本」とのことです。
さらに、「人に説明するときのとても良い見本となる」本を紹介していただきました。『電車の運転―運転士が語る鉄道のしくみ』(宇田 賢吉・著 中央公論新社・刊)。JRの列車の運転士による、電車を動かすしくみを説明した本です。インタビューの時、剛さんと取材者との間でこの本に書かれた内容について、とても盛り上がりました。
8 月
7
柳町智治さん「『環境』を通して言語を学ぶ」
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留学生センター教授の柳町さんによる留学生への日本語教育改善の試みは、『日本語教育の過去・現在・未来』第3巻(凡人社・刊)に、自身による論考としてまとめられています。興味を持たれた方はぜひご一読を。
ところで、柳町さんが日本語教育を改善するために参考にした「ハイブリッド・デザイン」については、以下のようなエピソードを紹介していただきました。
「かつて、ニューヨークの都市計画を担当する役人が、ビーチに公園を造ったとき、そこへ通じる道路と他の道が交差するトンネルをバスが通過できない高さに設計したそうです。それによって、普段はバスを主に利用する黒人を排除し、自家用車を所有する白人だけが公園へ行けることになった――この役人が人種差別主義者であるとは、ただ本人を見ているだけでは見えてきませんが、人と、車や橋や公園といった科学技術的な成果との組み合わせの中で、初めて我々の眼前に立ち現われてきます。」
これは、ハイブリッド・デザインの「負の側面」とでもいうべきエピソードですが、柳町さんの取り組みはハイブリッド・デザインの考え方を活かして、日本語教育をより実践的で、協同的な学びへと変えていくことだといえるでしょう。
「文法学習などの教室的な課題とは別に、外で留学生たちが実際にどんな課題に直面しているのかは、よくわからないままブラックボックス化している。その辺をつきつめていきたい。外でのコミュニケーションのあり方をよく観察したり、教室のデザインを少し変えてみたりすることで、また違った学習の姿が見えてくる」というのが柳町さんの考えです。
なお、ハイブリッド・デザインについて詳しく述べられている本として、『科学技術実践のフィールドワーク』(上野直樹/土橋臣吾・著、せりか書房・刊)をすすめていただきました。
8 月
7
GlexaPhoneのシステムについて
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剛先生と株式会社Version2が開発した“GlexaPhone”は、Glexa(General Learning Experience Architecture)というシステムが提供する機能の一部です。
このページには、Glexa の機能が紹介されています。Glexa が語学学習で多様な用途があり、多くの可能性を秘めたシステムであることがわかります。
本文で紹介している通り、「電話をかける」という行動を通じた、臨場感あふれるインタラクティブな英会話学習を提供する GlexaPhone は、北海道大学の一年生全員を対象に活用されているシステムです。
英会話を学びたい、英会話を伸ばしたいと思っている高校生の皆さん、北海道大学で英会話を身につけて、広い世界へ飛び出そう!



