狂気
土曜日, 3 月 20th, 2010
湯気の立つコーヒーを前に、男がぼんやりとうつむく。やけに明るい部屋。狂ったように笑い続けるテレビ。
きっと絵になるとはこういう光景を言うのだろう。
自己嫌悪をすべて昇華させようと試みる。けれども諫めてくる自分は不気味なほどに醒めている。
どれだけ乱れ、悲しみ、落胆し、あるいは激昂しても、寸分も狂わぬ「自分」がいる。そして「自分」のまなざしを確実に捉える、やはり狂い切らぬ自分がいる。
けれども今日くらいは、無視してみたい。目標を失った、ただその快楽のためだけの禁欲に溺れてみたい。