(2010年2月以降は当ブログに移行)

2010年2月5日

アッパーデックによるカード偽造の件で、コナミとアッパーデックの間に1月26日和解が成立したことは前回の記事に書きましたが、その後日談です。



まず、アッパーデックが
1月29日付けで声明を出しているのですが、和解の内容について大変満足しているという強気の見解です。

要約すると、コナミは(カード偽造について)損害を誇張していて、公判直前にそれらの請求が通らないことに気付いたコナミがアッパーデック側に和解を持ちかけた、というのですね。

さらに、アッパーデックがいかに北米や欧州で遊戯王TCGの事業の基盤を築くのに尽力してきたかに触れ、この裁判で結局一番手痛い目に遭ったのはコナミである、と結んでいます。



この声明に対する反撃の意味もあるのでしょうが、今度は2月3日付けでコナミが声明を出しています。

こちらは、アッパーデックがカードを偽造した事実が法廷で明らかにされ、アッパーデックが遊戯王のカード事業を永久に差し止めされたことに大変満足しているという内容です。

その声明では、アッパーデック側の弁護士の言葉が引用されているのですが、それによると彼は、(カード偽造の事実を)「弁護人の立場から見ても、弁護することはできないし、弁護はしない」と言っているそうなんですね。

"At this point, Upper Deck doesn’t have a lot of Life Points."(この時点で、アッパーデックのライフポイントはあまりありません)という言葉に笑ってしまいましたが、アッパーデックの声明では全くこれとは趣旨の相反する言葉が、同じ弁護士の言葉として引用されているのが興味深いです。

コナミの声明を読むと、アッパーデックの方から和解を持ちかけたように読めますが、実際はどうなのでしょう。



いずれにしても、アッパーデックが60万枚以上のカードを偽造したという事実は、アッパーデック自身が既に認めていることなので、何を言おうとその事実は隠せないですね。

さて、このアッパーデックですが、今度は同社が製造している野球のトレーディングカードを巡って、メジャーリーグから商標の無断使用で訴訟を起こされたそうです。(New York Post 2月5日付けの記事








2010年1月28日

海外での遊戯王カード事業を管理していたアッパーデックが60万枚を超えるカードを偽造した事件を巡って、コナミが損害賠償を求めていた件(参考:当コラムの
1月16日付けの記事)で、26日がその損害賠償額を決定するための公判日だったわけですが、Sports Collectors Dailyが27日の記事で伝えたところによると、裁判に入る直前にコナミとアッパーデックの間で法廷外和解が成立していることが明らかにされ、裁判は回避された模様です。

同日に8名の陪審員たちも帰されたそうです。

恐らくぎりぎりの時点で和解が成立したのでしょうね。

和解の内容は極秘で、アッパーデックが支払う和解金の額などは明らかにされていませんが、これでとりあえずこの件については決着が着いたと考えてよさそうです。



ただ、この事件の被害者はコナミだけではなく、偽造カードの購入者も被害者なので、アッパーデックに対して別の訴訟が起こされても不思議ではないと思いますが、そういう事例はまだ目にしていません。






2010年1月27日

またまた、
Ultimo Spalpeenのしくへっどさんに教えていただいたのですが、Licensing.bizの1月22日付けの特集記事に"Licence of the decade"というのがあり、主だったライセンサーやライセンシーの担当者が過去10年間を代表すると思われるライセンスが何かを回答しています。

その中で、4Kids Entertainmentのマネージング・ディレクターであるSandra Vauthier-Cellierさんも回答しているのですが、過去10年間を代表するライセンスは「ポケモン」、そして、今後10年間を代表するライセンスは「遊戯王」と答えています。



...Like Pokemon, it is a property continually reinvented and refreshed and one that has such huge appeal that the TV series is sold in more than 50 territories worldwide. It recently entered the Guinness Book of Records as the best selling trading card game of all time with 22 billion trading cards sold. It is the tenth anniversary of the TV this year and a new movie will delight existing fans, as well as drawing in new ones.”



(...遊戯王は、ポケモン同様、常に新しく作り変えられ、新たな息吹を吹き込まれ続けているプロパティで、人気が高く、TVシリーズは世界50カ国以上で売られています。トレーディングカードゲームとしては、220億枚という史上最高の販売数によって、最近ギネスブック入りしました。今年はテレビ放映10周年ということで、新しい映画は既存のファンを喜ばせると同時に、新たなファンも獲得することでしょう。)




これを読むと、先週日本で公開された劇場版遊戯王について、海外でも何らかの形で展開する可能性がありそうな感じですね。



4Kids Entertainmentは2008年に遊戯王のライセンス権、放映権、商品化権を2015年まで延長しています。

昨年は企業売却の噂も伝えられた4Kidsですが、経営難に苦しむ中、遊戯王で今後どのような展開を見せてくれるのかに注目です。






2010年1月25日

先日(1月8日)にシンシナティ大学のインターネット・ラジオ局である
Bearcast RadioのDennis Daniel Showという番組で、英語版海馬役のEric Stuartさんのインタビューが放送されました。

内容は、Ericさんの声優のお仕事についてがメインで、少し、ミュージシャンとしての活動についても触れられていたのですが、なにより遊戯王ファンとして狂喜したのは、冒頭で、ラジオ局に「海馬」として電話をかけてきたことです。

その部分がホスト役のDennis DanielさんによってYouTubeにアップされています。



「海馬」vsラジオホスト("Dennis Daniel vs Seto Kaiba")







いまだに、以前と変わらず海馬の演技ができるというのも感激したし、簡単な台本のようなものは用意していたとしても、アドリブとしか思えないとっさの反応なども海馬そのものの傍若無人ぶりで、ラジオのホストを散々こき下ろしていました。(笑)

あと、遊戯のことをschizophrenic(精神分裂病)だと言ったり、城之内(英語版ではJoey Wheeler)のことを犬だの猿だの言ったり、すべていかにも英語版海馬が言いそうなことばかりでした。

それから、この中で、「海馬」は城之内のことを「ブルックリン出身の男」と言っていますが、これはもう英語版遊戯王では「ほぼオフィシャル」なことなんでしょうね。

確かに英語版城之内はブルックリン訛りなんですけど、本編で彼がブルックリンの出身である、と語られたことはないので、ちょっと興味深かったです。

この海馬のラジオ出演(?)について、遊戯王のある人気コミュニティに書き込みしてきたのですが、予想通り、海馬ファンに大ウケでした。





この後に来た「本当の」インタビューの方も、面白かったです。

声優や声優監督(voice director)とした関わった「スレイヤーズ」「ポケモン」「キン肉マン」「遊戯王」「Viva Pinata」などについて裏話をいろいろ聞かせてくれました。

少々抜き出すと、Ericさんの最初のアニメ出演である「スレイヤーズ」では、ほとんど脚本がなくてその場でセリフが出来上がっていったこと、「キン肉マン」で彼が演じたガゼルマンの英語版名"Dik-Dik Van-Dik"はEricさん自身がつけた名前であること、「キン肉マン」は放送規制ぎりぎりの内容が多くて、日本人が自分たちを試しているのでは(笑)と思ったこと(実際放送されなかった回もある)、「遊戯王」は第1話を見た瞬間に「これは必ずヒットする!」と思ったこと、「恐竜キング」も実は大ヒットすると思っていた(けれど、「大」ヒットとはならなかった)こと、etc。



ホスト役のDennis Danielさんが遊戯王のパロディ作品である要約シリーズ(Yu-Gi-Oh: The Abridged Series)のファンらしいのですが、Ericさんも「一部見たことがあるが、面白い」と言っていました。

さらに、自分の仕事仲間たち(これが声優仲間なのか、4Kidsのスタッフなのかは不明ですが)の間でも、要約シリーズを楽しんで見ている人たちがいることも明かしていました。



Eric Stuartさんは今はニューヨークから離れ、テネシー州のナシュビルを本拠としていますが、今でも時々ニューヨークに行って、声優のお仕事は続けているようです。



Dennis Danielさんは要約シリーズのLittleKuribohさんを次にインタビューする予定だそうです。




2010年1月22日

映画公開まであとわずかですね!

海外での公開はどうなるのか、という件について、ライセンシング業界のニュースを伝える
Licensing.bizに掲載された4Kids Entertainmentのマネージング・ディレクターであるSandra Vauthier-Cellierさんのインタビュー(1月15日)に、ほんの少しだけですが触れられていました。

(しくへっどさん、いつも情報ありがとうございます)





"Yu-Gi-Oh is due to celebrate its tenth anniversary with specific marketing and communications activities planned, plus a 3D anime feature film due for release this month in Japan."

(遊戯王は10周年を記念して、それに向けたマーケティングとコミュニケーション活動が計画されており、加えて日本では今月劇場版3Dアニメが公開されます。)





北米で遊戯王の放送が始まったのは、2001年の9月なので、今年は厳密には10周年ではないのですが、一応「10年目」ではありますよね。

わざわざここに書くくらいですから、計画している「マーケティングとコミュニケーション活動」というのは北米を含む海外に向けたものだとは思うのですが、どういった内容になるのでしょう。



GXが第3期までで実質打ち切られてしまったことや、5D'sの知名度がDMやGXに比べあまり高くないことを考えると、3主人公勢揃いということで劇場での一般公開をしても大きく盛り上がるとはちょっと考えにくいように思いますし、49分という上映時間の短さもネックになるでしょうね。

もしやるとしても、「上映イベント」といった、もっと小規模なものかなぁと勝手に推測しています。

こちらでのDVDの発売(英語吹き替え版)は…期待してもいいのかな…!?



とにかく、海外の遊戯王ファンのフォーラムでは、今、日本からの情報を一つも漏らすまいと固唾を呑んでいるところで、先日の試写会に行かれた方たちからのネタバレ情報なんかも、かなり出回っているようです。

日本でのDVD発売がいつになるのかも、大いに気になるところですね。





2010年1月20日

ようやく
英語版5D's第51話の視聴メモをアップしました。



英語版の最新エピソード更新状況については、前にも報告していたように、4kidstv.comの動画配信では9月上旬からずっと更新がなかったのですが、12月20日頃第51~54話が約3ヶ月ぶりに追加され、先週1月14日頃に第55~57話が追加されました。



以前最新エピソードを放送していたCW4Kidsでは、現在は、第1作のYu-Gi-Oh!を放送していて、5D'sは放送していません。

1月の放送スケジュールでは、土曜朝9~10時の一時間がYu-Gi-Oh!の枠になっていて、現在は王国編の最後の方を放送しています。



現在5D'sを放送しているのはCartoon Networkで、こちらは週6日、Yu-Gi-Oh! 5D'sが放送されています。

月~金曜日は午前8:00~8:30、土曜日は午前7:30~8:00で、基本的には土曜日に最新エピソードを放送、週日は再放送を何度も繰り返しているようです。

CW4Kidsではなぜか放送されず飛ばされてしまった第36話~41話も、Cartoon Networkの方ではちゃんと放送されており、今週1月23日の放送が第41話(Cartoon Networkにおける最新エピソード)"Clash of the Dragons, Part 2"(原題は「悲しみ故の憎悪! 受け止めろ スターダスト・ドラゴン」)となっています。









2010年1月16日

1月11日にここでお伝えした遊戯王カード偽造裁判についてですが、その後、いくつか新しい報道や、コナミから声明の発表などがありました。



Court Rules That Upper Deck Sold Counterfeit Yu Gi Oh! Cards
(Milord & Associates PC 2010年1月10日付け記事)



Hitting the 'deck': Suit puts big crease in baseball card maker
(New York Post 2010年1月12日付け記事)



KONAMI DIGITAL ENTERTAINMENT, INC PREVAILS IN LAWSUIT AGAINST THE UPPER DECK COMPANY
(KONAMI TCG公式ページ 2010年1月13日)



コナミが偽造の件でアッパーデックを訴えていた一方で、アッパーデックはコナミを契約違反や名誉毀損等で訴えていたのですが、アッパーデック側の主張はほぼ全て却下されたようですね。

アッパーデック側の主張の中には、コナミが"equal promotion"(日本と米国での平等なプロモーション)や、アニメとTCGの内容を同様にすることなどの(アッパーデックからの)要求を拒んだのは契約違反に当たる、というものもあったのですが、法廷では十分な証拠が提示されていないなどの理由で、却下されたようです。



アッパーデックによる60万枚を超えるカード偽造の事実は既に法廷で確認されており、後は26日から始まる公判で賠償の必要の有無や、必要と判断された場合にその賠償額が決定されるそうです。

アッパーデックの会長自らがオフィスで偽造カードをシュレッダーにかけたり、流通業者への口止めをしていたことを、他の重役が証言しているということですが、民事裁判なので、ここでは犯罪には問われないのですね。



上にもリンクしたNew York Postの記事では、コナミの弁護士の話として、コナミが数億ドル単位の賠償を求めている、とあります。

アッパーデックは既に経営難という話もありますし、この裁判の結果で事業閉鎖に追い込まれる可能性は十分にあるでしょう。



<その他の参照記事>

コナミ 遊戯王TCG偽造裁判で全面勝訴の見込み

(アニメ!アニメ!ビズ 2010年1月12日付け記事)



Court: Upper Deck Liable for Counterfeit Yu Gi Oh! Cards

(Anime News Network 2010年1月12日付け記事)



Court Order (2009年12月29日付け)








2010年1月13日

遊戯王5D'sの海外での放送は、北米(米国、カナダ)以外にも、これまで、メキシコ、ドイツ、イタリアで放送が始まったことをここでは報告していましたが、フランスでも昨年9月から放送が始まっているようです。

ULTIMO SPALPEENのしくへっどさんからTwitterで教えていただいたのですが、フランスでは、2009年9月12日からNT1という局で放送されており、現在、水曜日の午前7時15分、土曜日の午前8時10分に2話ずつ放送されているようです。

今週だと、1月13日に第35&36話、16日に37&38話が放送されるそうです。



トレイラーの見られる公式ページで、フランス語版の遊星やジャックの声を聞くことができます。

これだけでは、遊星とジャックの声の違いもよくわからないですけど。

それにしても、このサイトの広告は、ちょっとなんとかならないものでしょうか?(^_^;)



5D'sが放送されている、あるいは放送が予定されている国(地域)で、とりあえず私が把握しているのは、先に述べた北米、メキシコ、ドイツ、イタリア、フランス以外に、イギリス、オーストラリア、南米、デンマーク、ベネルクス (ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)、トルコ、イスラエル、中東です。

(参考:Licensing.bizkidscreen








2010年1月11日

アッパーデック社が偽造遊戯王カード製造と流通に関わっていたとしてコナミが訴えていた件ですが、アッパーデック社が60万枚以上のカード偽造に関わった事実を認めていることが、カリフォルニア州の法律・裁判関係の日刊紙
Daily Journalの1月6日付けの記事で明らかになったようです。



2008年12月に、コナミが突然、それまで海外(アジア以外)の遊戯王カード事業を担っていたアッパーデックから事業の引き継ぎを発表し、海外の遊戯王プレーヤーたちを大いに動揺させたことは、ここでもお伝えしました。

その後の騒動や、事業移管の背景などは、2009年4月18日の記事に簡単にまとめてありますが、きっかけとなったアッパーデックのカード偽造疑惑が、ここにきて事実だったことが明らかになったというわけですね。



ほぼ一年前の2009年1月26日に出されたアッパーデックの声明では、同社が巨額の資金を偽造カード対策に費やしてきたことを強調し、偽造疑惑を「absurd(馬鹿げている)」と真っ向から否定していますが、現在では、コナミの認可なしに中国で611,000枚ものカードを印刷して、米国に輸入し、流通させていた事実を認めているようです。



コナミによるこの訴訟の判決は、4月26日に下されるということです。公判日は26日に決定したとのことです。

アッパーデック社は、スポーツ選手のトレーディング・カードや、World of WarcraftのTCGなどで有名ですが、カードの会社が自らカード偽造を行っていたことを認めるわけですから、業界での信用失墜は避けられないですね。

事業を続けていけるのでしょうか。







2010年1月9日

ただ今、のろのろと英語版5D's第51話の視聴メモを進めているところです。



ところで、アメリカの遊戯王ファンから教えてもらったのですが、初代の遊戯王のサントラがいくつか、作曲に携わった人たちによって、YouTubeに投稿されているようです。

Yu-Gi-Oh! Composers Channelというのがそれですが、ここには、サントラの作曲家の一人であるJoel Douekさんが、他の作曲家のJohn Angier, Wayne Sharp, Gil Talmi, John Siegler, John Peterson, Elik Alvarez, Freddy Sheinfledさんや、現在の音楽プロデューサーMike Bradyさん、音楽エディターのRic Fernandez, Liz Lysingerさんなどの協力を得て、公式CDに収録されていないサントラを現在14曲投稿して下さっています。

以前はFTPサイトからダウンロードもできるようになってしたそうなのですが、ハッキングされてファイルに手を加えられたことがあって、そのサイトは削除してしまったそうです。

下にいくつか紹介します。



神のカードの使用シーンに使われた音楽↓







海馬登場シーンによく使われた音楽↓

ハイテクな感じを表現(笑)







オレイカルコスの結界↓







今は記載が見当たりませんが、以前は商業目的に使わないなら使用してもよいと書かれていたようで、こんな動画を作ってしまうファンもいました。

遊戯王要約シリーズ(Yu-Gi-Oh! The Abridged Series)のLittleKuribohさんも、ここにアップされているサントラを使用しているそうです。








2010年1月4日

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます!

英語版吹き替えを手がける4Kidsの経営難により、いろいろと先行きが心配な状況ではありますが、続けてくれる限り、今年も追いかけていきたいと思っています。

叱咤激励他、なにかありましたら、コメント送信ボタンでお気軽に声をかけていただけると幸いです。



新年早々、1月1日~3日、テキサス州のオースティンで開かれていた、日本アニメとポップカルチャーのコンベンション"Ikkicon"で、遊戯王コスプレのグループ撮影があったそうです。

初代、GX、5D'sのさまざまなキャラクターが集まったようで、写真がこれから続々ネットにアップされると思いますが、これなんかも、その場の楽しさが伝わってきますね。

ウクレレ持った吹雪さんとか、矢薙のじーさんのコスプレだなんて、かなりの通だと思います!(笑)



というわけで、公式に関する情報とともに、海外ファンの遊戯王への熱い思いなども、リポートしていけたらなぁと思っています。

それから、日本で今月公開される劇場版遊戯王には、海外の遊戯王ファンも大いに注目しています。

日本での公式の発表や映画情報についての海外ファンの反応なども追っていきたいです。