27th 9 月 2010
I WAS THERE #34 NEWSHA TAVAKOLIAN

photo+text ©Newsha Tavakolian
私はナショナルグラフィックからの依頼の仕事を終え、ペルシャ湾のリゾート地キッシュ島からの帰路につこうとしていた。だが激しい降雪のためテヘラン空港は閉鎖されてしまい、唯一シラーズの中心街行きのフライトだけが運行されていた。そのかつてのイラン古代王朝の都ではめったにないことだったが、到着から4時間後には激しく雪が降り始めた。私はタクシーを拾い、ナクシェ・ロスタム(Naghs-e Rostam)という岩に彫られた古代アケメネス朝の巨大な王墓に向かった。
到着するとすぐに、修学旅行中の女の子たちが雪玉を投げ合っているのを見えた。観光客、墓、そして見る間に白く染まっていく地面と対称的に奇妙な黄色い空き缶。それらを撮るために私は高台に登った。
のちに知ったところによれば、ここは砂漠地帯に近く非常に乾燥した場所で降雪は30年ぶりだったという。プロの写真家として私たちはつねに、驚きと発見のあるイメージを求めて遠方に旅し、人びとの生活、対立、そして愛を写真におさめる。しかしこの写真は、探そうとしても見つけられはしなかっただろう。ひとは時に幸運にめぐり合う。このときの私がそうであったように。
English original text:
I was on assignment for National Geographic on Kish Island in the Persian Gulf, scheduled to return. Due to heavy snowfall the Tehran airport was closed and the only flight available was to the central city of Shiraz, home of Iran’s ancient dynasties, where it rarely snows. Four hours after my arrival, however, it started snowing heavily. I took a taxi towards the burial site of Naqhs-e Rustam, where the remains of Achaemenid were once buried in immense tombs carved into rocks.
As I arrived I saw groups of girls on a school trip pelting each other with snowballs. I decided to find higher ground in order to capture the tourists, the tombs and that odd yellow trashcan, which contrasted with the grounds that were quickly turning white.
Later I found out it was the first time in 30 years that snow had fallen here–normally a dry place, nearly a desert. In our profession we are on a permanent quest for surprising images, we travel to far away places, to cover life, conflict and love. But this image I couldn’t have found by looking for it–sometimes you are just plain lucky. I guess I was.
写真家プロフィール:
ニューシャ・タヴァコリアン(Newsha Tavakolian)
1981年イラン、テヘラン生まれ。独学で写真を学び、16歳の時にイラニアンプレスでプロの写真家として働き始める。女性のための日刊紙ザン『Zan』を皮切りに改革派9紙で働くも、最終的にはその全てが発刊禁止になった。その後、イラン、レバノン、シリア、サウジアラビア、パキスタン、イエメン、アゼルバイジャン、インドで国際的に活躍。彼女の作品は、タイム誌、ニューズウィーク、ステン、ル・フィガロ、カラーズ、ニューヨークタイム誌、ナショナルジオグラフォック、デル・スパイゲル、ル・モンド、NRC ハンデルスブラッド、ザ・ナショナル他、多くで発表されている。
現在ニューヨークのフォトエージェンシー、ポラリス・イメージズ所属。また南アフリカ、ジョージア、ブラジル、タイ、そしてスペインを拠点にする5人の女性写真家とEVE(イヴフォトグラファーズ)を設立。
2003年、ナショナルプレスアソシエーション、ミズーリ・スクール・オブ・ジャーナリズム 雑誌特集記事部門 ピクチャー・オブ・ザ・イヤーコンペティション次点。2006年、ナショナルジオグラフィック(ワシントン)主催ザ・オール・ローズ・フィルム・プロジェクト、静物写真賞受賞。2007年、マグナム(ニューヨーク)インジ・モラス賞ファイナリスト。同年、世界報道写真財団のヨープ・スヴァルト・マスタークラス(Joop Swart Masterclass)に選出される。2008年、ドイツ、ベルリンのCicero Galerie für politische Fotografieにてグループ展「メード・イン・テヘラン」を開催。2009年、ロンドンでのマジック・オブ・ペルシャ・アートコンテストにおいて300人の参加者中6人のファイナリストのうちの1人に選ばれる。2010年には、ニューヨーク・チェルシー美術館、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート、ムンバイのサクシ・ギャラリー、そしてウィーンのノー・モア・バッド・ガールズ展での展示に参加している。
http://www.newshatavakolian.com/
参照リンク:
「EVE PHOTOGRAPHERS」Webサイト
http://www.evephotographers.com/
ニューヨークタイムズのLENS インタビュー記事より
When the Shah of Iran Took the Pictures
http://lens.blogs.nytimes.com/tag/newsha-tavakolian/
翻訳:前田実津 校正:阿部真紀 英文編集:Marcia Chandra
Translation: Mitsu Maeda, Japanese text edit: Maki Abe, English text proof and edit: Marcia Chandra

photo+text ©Newsha Tavakolian
私はナショナルグラフィックからの依頼の仕事を終え、ペルシャ湾のリゾート地キッシュ島からの帰路につこうとしていた。だが激しい降雪のためテヘラン空港は閉鎖されてしまい、唯一シラーズの中心街行きのフライトだけが運行されていた。そのかつてのイラン古代王朝の都ではめったにないことだったが、到着から4時間後には激しく雪が降り始めた。私はタクシーを拾い、ナクシェ・ロスタム(Naghs-e Rostam)という岩に彫られた古代アケメネス朝の巨大な王墓に向かった。
到着するとすぐに、修学旅行中の女の子たちが雪玉を投げ合っているのを見えた。観光客、墓、そして見る間に白く染まっていく地面と対称的に奇妙な黄色い空き缶。それらを撮るために私は高台に登った。
のちに知ったところによれば、ここは砂漠地帯に近く非常に乾燥した場所で降雪は30年ぶりだったという。プロの写真家として私たちはつねに、驚きと発見のあるイメージを求めて遠方に旅し、人びとの生活、対立、そして愛を写真におさめる。しかしこの写真は、探そうとしても見つけられはしなかっただろう。ひとは時に幸運にめぐり合う。このときの私がそうであったように。
English original text:
I was on assignment for National Geographic on Kish Island in the Persian Gulf, scheduled to return. Due to heavy snowfall the Tehran airport was closed and the only flight available was to the central city of Shiraz, home of Iran’s ancient dynasties, where it rarely snows. Four hours after my arrival, however, it started snowing heavily. I took a taxi towards the burial site of Naqhs-e Rustam, where the remains of Achaemenid were once buried in immense tombs carved into rocks.
As I arrived I saw groups of girls on a school trip pelting each other with snowballs. I decided to find higher ground in order to capture the tourists, the tombs and that odd yellow trashcan, which contrasted with the grounds that were quickly turning white.
Later I found out it was the first time in 30 years that snow had fallen here–normally a dry place, nearly a desert. In our profession we are on a permanent quest for surprising images, we travel to far away places, to cover life, conflict and love. But this image I couldn’t have found by looking for it–sometimes you are just plain lucky. I guess I was.
写真家プロフィール:
ニューシャ・タヴァコリアン(Newsha Tavakolian)
1981年イラン、テヘラン生まれ。独学で写真を学び、16歳の時にイラニアンプレスでプロの写真家として働き始める。女性のための日刊紙ザン『Zan』を皮切りに改革派9紙で働くも、最終的にはその全てが発刊禁止になった。その後、イラン、レバノン、シリア、サウジアラビア、パキスタン、イエメン、アゼルバイジャン、インドで国際的に活躍。彼女の作品は、タイム誌、ニューズウィーク、ステン、ル・フィガロ、カラーズ、ニューヨークタイム誌、ナショナルジオグラフォック、デル・スパイゲル、ル・モンド、NRC ハンデルスブラッド、ザ・ナショナル他、多くで発表されている。
現在ニューヨークのフォトエージェンシー、ポラリス・イメージズ所属。また南アフリカ、ジョージア、ブラジル、タイ、そしてスペインを拠点にする5人の女性写真家とEVE(イヴフォトグラファーズ)を設立。
2003年、ナショナルプレスアソシエーション、ミズーリ・スクール・オブ・ジャーナリズム 雑誌特集記事部門 ピクチャー・オブ・ザ・イヤーコンペティション次点。2006年、ナショナルジオグラフィック(ワシントン)主催ザ・オール・ローズ・フィルム・プロジェクト、静物写真賞受賞。2007年、マグナム(ニューヨーク)インジ・モラス賞ファイナリスト。同年、世界報道写真財団のヨープ・スヴァルト・マスタークラス(Joop Swart Masterclass)に選出される。2008年、ドイツ、ベルリンのCicero Galerie für politische Fotografieにてグループ展「メード・イン・テヘラン」を開催。2009年、ロンドンでのマジック・オブ・ペルシャ・アートコンテストにおいて300人の参加者中6人のファイナリストのうちの1人に選ばれる。2010年には、ニューヨーク・チェルシー美術館、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート、ムンバイのサクシ・ギャラリー、そしてウィーンのノー・モア・バッド・ガールズ展での展示に参加している。
http://www.newshatavakolian.com/
参照リンク:
「EVE PHOTOGRAPHERS」Webサイト
http://www.evephotographers.com/
ニューヨークタイムズのLENS インタビュー記事より
When the Shah of Iran Took the Pictures
http://lens.blogs.nytimes.com/tag/newsha-tavakolian/
翻訳:前田実津 校正:阿部真紀 英文編集:Marcia Chandra
Translation: Mitsu Maeda, Japanese text edit: Maki Abe, English text proof and edit: Marcia Chandra
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